第2回 企業インテリジェンス(インテリジェンス・サイクルの企業実装)
テレビや新聞、インターネットで日々流れるニュースも、扱い方しだいでインテリジェンスへと転じる。たとえば2021年3月、大型のコンテナ船がスエズ運河で座礁し、1週間近くにわたって航路を塞いだ出来事があった。多くの視聴者にとっては数あるニュースの一つでしかない。だが、その運河を物流の動脈とする企業にとっては話が別だ。自社の調達や納期にどんな打撃が及ぶのかを、インテリジェンス部門は直ちに読み解かねばならない。その分析から、いま何をすべきかという「示唆」と「打ち手」が立ち上がる。経営者が判断を下せる水準まで練り上げられたとき、一つのニュースはインテリジェンスへと昇華する。
経済安全保障の基礎知識(第2回)
経済安全保障の基礎知識(第1回)では、経済安全保障の定義と日本の経済安全保障のポイントについて述べた。2回目の今回は、なぜ各国が経済安全保障に力をいれるようになったのか、その背景について説明したい。その要因は、主に「グローバリゼーション」、「技術革新の進展」、「新興市場の台頭」、「サプライチェーンの変革」、「持続可能性への注力」、「金融市場の複雑化」、「人口動態の変化」など7点に集約される。ここで簡単に整理してみよう。
インテリジェンス基礎理論(第2回)
前回は、インテリジェンスとは「判断や行動に役立つ知識」であると説明した。しかし、インテリジェンスという言葉は、知識だけを意味するものではない。
CIAの元情報分析官シャーマン・ケントは、インテリジェンスとは「知識であり、活動であり、組織である」と定義している。つまり、インテリジェンスには、意思決定に役立つ知識という意味のほかに、それを生み出す情報活動、そして情報活動を担う情報組織という意味がある。
今回は、このうち情報活動について解説する。




